電気自動車(EV)の充電は3種類|基礎充電・経路充電・目的地充電の違いと充電時間・料金の目安

電気自動車(EV)の充電には「基礎充電」「経路充電」「目的地充電」の3種類があります。さらに「普通充電」「急速充電」という言葉もあり、違いがわかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

充電の種類によって、利用する場所や役割が異なるだけでなく、充電時間や料金も変わります。この記事では、それぞれの違いを整理しながら、月400km走行を想定した充電時間や料金の目安を、わかりやすく解説します。

目次

EVの充電は3つのシーンに分かれる

EV充電の3つのシーン(基礎充電・経路充電・目的地充電)と主な充電器の種類

EV充電は、「どこで充電するか」という利用シーンによって大きく3つに分類されます。

・自宅や職場で行う「基礎充電」
・移動途中で行う「経路充電」
・外出先で行う「目的地充電」

それぞれ役割が異なり、日常の充電を担うもの、移動中の不足分を補うもの、滞在時間を活用するものといった違いがあります。

「普通充電」と「急速充電」は充電器の種類

「基礎充電」「経路充電」「目的地充電」は、“いつ・どこで充電するか”の違いを表します。

一方「普通充電」「急速充電」は、“充電器の出力”の違いを表します。

普通充電とは

普通充電は、10kW未満の比較的低い出力の充電器を使う充電です。主に自宅や職場、宿泊施設や商業施設など、長時間駐車する場所に設置されています。

急速充電とは

急速充電は、高い出力の充電器を使って、短時間で多くの電力を補給できる充電です。主に高速道路のサービスエリアや幹線道路沿いなど、移動途中に立ち寄る場所に設置されています。

基礎充電とは?自宅で行うEVの日常充電

基礎充電とは、自宅や職場など、長時間駐車する場所で行う充電を指します。日常的にもっとも多く利用される充電方法です。

主に家庭用の3kWコンセント型の普通充電器を使い、夜間の自宅駐車や日中の勤務時間など、車を使っていない時間を活用して充電します。近年は、バッテリー容量の大きな車や集合住宅の共用設備として6kWの普通充電器が選ばれるケースも多くなっています。

また、基礎充電は時間制限がなく、自宅の電気料金プランを活用できるため、3種類の充電の中でもっともコストを抑えやすい方法です。特に契約プランの割安な時間帯に充電すれば、充電料金をさらに下げることが可能です。

3kWで10時間充電した場合と月400km走行時の料金目安

家庭用の3kW普通充電器で10時間充電をすると、回復できる走行距離は約180km、充電料金は約930円になります。月に400km程度走る場合、充電料金の目安は約2,000円となります。

※EVの平均的な電費を6km/kWhとして計算しています。
※充電料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会の新電力料金目安より、31円/kWhで計算しています。

経路充電とは?移動途中に行うEVの急速充電

経路充電とは、移動途中で電力を補うための充電です。長距離ドライブや旅行などで、目的地までのバッテリー残量が足りない場合に利用され、ガソリン車でいえば途中給油に近い位置づけになります。

短時間で必要な分だけ充電するため、急速充電器を使用します。出力は50kW以上の充電器が主流で、高速道路のSA/PAでは90kWや150kWの高出力タイプも増えています。

経路充電は利便性が高い一方で、単価は基礎充電より高くなる傾向があります。

急速充電をよく利用する方は、e-Mobility Powerや自動車メーカー各社が提供する月額会員制の充電カードを契約することで、会員価格で利用できます。近年は、充電カードの代わりに専用アプリで利用できる充電器も増えています。

充電カードの種類や料金の違いについては「EV(電気自動車)充電カードまとめ」で詳しく紹介しています。

50kWで30分充電した場合と月400km走行時の料金目安

50kWの急速充電器で30分充電した場合、回復できる走行距離は150km、充電料金は1,650円になります。月に400km走る場合、およそ3回の充電が必要となり、料金の目安は約5,000円です。(多くの急速充電器は1回最大30分に設定されているため)

※EVの平均的な電費を6km/kWhとして計算しています。
※充電料金はe-Mobility Powerのビジター料金で計算しています。
※実際の充電時間や料金は車種や利用環境によって異なります。

目的地充電とは?外出先で行うEVのついで充電

目的地充電とは、外出先や滞在先の施設で行う充電を指します。スーパーやショッピングモール、飲食店、病院などの生活圏内にある施設や、ホテルや旅館などの宿泊施設、テーマパークやゴルフ場などのレジャー施設の駐車場に設置されています。

買い物や食事、宿泊などで一定時間滞在する間に充電できるため、普通充電との相性がよいのが特徴です。現在は6kWの普通充電器が主流で、より高出力の9.6kW充電器も徐々に増えています。

目的地充電の普通充電器をよく利用する方は、e-Mobility Powerや自動車メーカー各社が提供する月額会員制の充電カードを契約することで、会員価格で利用できます。また、専用アプリを使って都度課金で利用できる充電サービスも増えています。

さらに、「EV充電エネチェンジ」では、対象の普通充電器を月額2,980円(税込)で、7:00〜16:00の時間帯に回数制限なく利用できる定額サービス「エネチェンジパスポート」を提供しています。

目的地充電は、利用スタイルによっては基礎充電の代わりとして活用されることもあります。

6kWで3時間充電した場合と月400km走行時の料金目安

6kWの普通充電器で3時間充電した場合、回復できる走行距離は108km、充電料金は990円になります。月に400km走る場合、11時間10分の充電が必要となり、料金の目安は約3,700円となります。

※EVの平均的な電費を6km/kWhとして計算しています。
※充電料金は「EV充電エネチェンジ(6kW)」の10分55円で計算しています。

まとめ

EV充電には「基礎充電」「経路充電」「目的地充電」の3種類があります。

基礎充電経路充電目的地充電
主な場所自宅・職場高速道路(SA/PA)・幹線道路沿い商業施設・宿泊施設など
使う充電器普通充電器急速充電器普通充電器
充電の目的日常のメイン充電移動中の不足分の補充外出中のついで充電
利用時間の目安数時間~一晩約30分/回数時間
コストの傾向安い高い中間(利用方法による)
月400km走行時の費用約2,000円約5,000円約3,000〜4,000円

それぞれ役割や利用シーンが異なり、使う充電器の種類や費用の目安も変わります。特定の充電方法だけに依存するのではなく、日常・移動・滞在のシーンに応じて使い分けたり組み合わせたりすることで、利便性と経済性を両立できます。

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